日本、国債危険度改善率世界一/破綻確率大幅改善 H25年12月

ZAKZAK 日本経済、市場の信頼取り戻す 破綻確率大幅改善 アジアでは首位に(2014.01.24)
破綻リスクが(低い・高い)地域
破綻リスクが(低い・高い)地域

 世界各国・地域の財政リスクを示す「破綻確率ランキング」の最新版(昨年12月末時点)が発表され、日本は国債リスクの改善率で世界首位となり、アジアで唯一、「安全度ランク」のトップ10に躍進した。アジア勢では、中国と韓国も破綻確率は改善したものの、市場の評価では日本が突き放した結果となった

 破綻確率は、国債の債務不履行(デフォルト)リスクを示す「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」の数値に基づき、5年以内にデフォルトする確率をはじき出したもの。一般に、その国のデフォルトを意識する投資家が多いほど、CDSや破綻確率は上昇する。

 米金融情報サービスのS&PキャピタルIQが世界76カ国・地域の昨年12月末時点のCDSと破綻確率をまとめたところ、日本のCDSは40・31ベーシス・ポイント(bp)と、前回の64・29bpから約37%も改善、世界トップの改善率を記録した。

 日本のCDSは東日本大震災後の2011年後半から12年前半にかけて150台まで上昇していたが、リーマン・ショック後の09年半ばの水準まで戻ったことになる。

 日本の財政が市場の信頼感を取り戻した背景について、S&PキャピタルIQでは「新たな金融緩和政策と円安で経済成長するという楽観的な見方が株高をもたらした」と解説している。昨年末は、為替の円安が進行し、日経平均株価は1万6000円台を回復していた。

 そして破綻確率は3・29%と、昨年9月末時点の5・21%から飛躍的に改善し、リスクが低い方から数えて前回の19位から一気にトップ10入り。前回に続き16位だった香港を抜いて、アジアでトップの座に躍り出た。

 民主党政権下の12年3月末時点で8・0%だった日本の破綻確率は、安倍政権誕生直後の12年末に6・6%に低下。さらに13年3月末に6・0%、同年9月末に5%台、そして今回、3%台と着実に危険度が低下している。

 一方、韓国の破綻確率も前回の6・9%から5・8%に改善したが、ランキングは前回と同様に25位にとどまり、日本に引き離された。

 また、中国は、昨年6月末のランキングが大幅に悪化した反動もあって、前回に続いて改善がみられた。破綻確率は7%台前半で、前回の34位から27位にまで戻した。

 「韓国では2、3年前まで『日韓経済逆転論』すら唱えられていたが、異常なウォン安が修正されたことで妄想は消え、日本の技術への依存度が大きいことを痛感させられているのが現状。中国もシャドー・バンキング(影の銀行)の抱える債務総額は約300兆円とみられるが、関連する高利回りの金融商品の一部にデフォルト(債務不履行)懸念が強まっており、巨大な危機の入り口に立っている」と企業文化研究所理事長の勝又壽良氏は指摘する。

 HSBCが23日に発表した中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の速報値は49・6と、景況感の節目となる50を6カ月ぶりに下回るなど先行き懸念も強まっている。

 安全度が高いランキングの上位は、前回に続いてノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北欧勢がトップ3占めた。米国や英国、オランダなど欧米勢の改善が目立った。

 一方、危険度が高い方のランキングをみると、1位は前回に続いてアルゼンチン。ベネズエラやキプロスが上位に入った。

 日本の財政破綻を唱える論者はいまだ少なくないが、マーケットの見方は正反対というのが現実のようだ。

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